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人類史上一番のお金持ちの話から学ぶべき3つのこと

人類史上一番のお金持ちをみなさんはご存じでしょうか。

歴史を紐解くことによって我々が学ぶべき3つのことがわかります。

  • 需要と供給で価格は動く
  • 通貨の暴落でインフレが起きる
  • 教育は一番の「投資」

この記事ではもともと家賃4000円の学生が米国大手証券会社ゴールドマンサックスに入社して勉強し、その後人生を通して投資を行っている筆者が、

実際に今から株をはじめてみようという方に向けて知っておいてほしい知識を紹介します。

なお、個別でいろいろ聞きたいという方のために無料LINEグループもありますのでぜひ登録してみてください。

人類史上一番のお金持ちは誰?

みなさんはお金持ちといったら誰を思い浮かべるでしょうか。

ソフトバンクを作った孫正義でしょうか、テスラのイーロンマスクでしょうか。

2023年7月現在において一番のお金持ちはイーロンマスクです。(以下参照)

その資産なんと2350億ドル日本円にして約

33兆円

です。

果てしない金額ですね。

ツイッターの社長もやり、宇宙産業に挑むスペースエックスの社長、テスラの社長でもあります。

さて、今現在のお金持ちはイーロンマスクなわけですが人類の歴史上一番のお金持ちは誰でしょうか。

それがMansa Musa(マンサ・ムーサ)という王様だったといわれています。その総資産約

56兆円

です。

「え、意外とイーロンマスクと近いじゃん」って思いましたかね。

しかしよく考えてください。

マンサムーサは1312年の人です。それはそれはむかーしのひとなんですね。

今の時代は結構イーロンマスク以外にもお金持ちはいっぱいいます。

しかし1300年代に56兆円持っているのとではレベルがかなり違います。

もう少し簡単に言うと世界の金市場の半分を手にしていた男です。

さすがに現在のお金持ちとはレベルがちがいますね。。。

彼がおこづかいを持って旅行に行った先で金を使いすぎて一国の金価格を暴落してしまったという逸話まであります。

昔インスタでも解説していたのでぜひ見てみてくださいね。

えげつない遠足です。

マンサムーサの生い立ちは?

マンサ・ムーサのメッカへの遠足

マンサ・ムーサは1280年にマリ帝国の王子として誕生します。

1312年までは彼の兄であるアブバクル(Abu-Bakr)がマリ帝国を支配していました。

アブ・バクルは大西洋の先にあるものに非常に執着しており、2000隻の船団と数千人の奴隷を率いて遠征に行ったきり戻ることがなかった。

アメリカ大陸を発見した人といえばコロンブスですが、それは1492年の話。

その100年以上前に挑戦した王様がいたんですね。

何はともあれお兄さんがいなくなってしまい、マンサ・ムーサはマリ王国を引き継ぐことになったのです。

彼は王様としての素質を開花し、Timbuktu(読み方はたぶんトンブクトゥ)を含む24の都市を併合し大きく勢力を伸ばしました。

「で、マリ帝国ってどこなの?」

ってなりますよね。

アフリカ大陸の西側、今でいうとセネガル、モーリタリア、マリ、ブルキナファソ、ニジェール、コートジボワールなどなどが含まれます。

マリ王国の征服図

アフリカ大陸の西側を支配していたわけですから、ここにある広大な資源も彼のものです。

金や塩など膨大な資源がとれ、このころマンサムーサは世界の金の半分を持っていました。

遠足のお小遣いで国の金を暴落させた話

1375年頃の北アフリカの地図に描かれたマンサムーサの図

めちゃくちゃお金持ちだったマンサ・ムーサでしたが当時はそれほど有名人ではありませんでした。

というのもこの頃日本はまだ中国から元寇といってモンゴル人が襲来して矢とか鉄砲で戦っていた時代です。

今みたいにインターネットもないので遠く離れたアフリカにそんな金持ちがいたところで知ったこっちゃありません。

まだアメリカ大陸が発見される100年前の話ですからね。

さて、そんなマンサ君は熱心なイスラム教徒だったので聖地であるメッカに巡礼しに行く遠足を思いつきます。

サハラ砂漠とエジプトを経由して行こうとなったわけです。

メッカはサウジアラビアの西側に位置するところでこういう写真を皆さんも見たことがあるでしょう。

メッカ

熱心なイスラム教徒はこのメッカに向かってお祈りをするわけです。

さてそんな聖地巡礼をしようとマンサ君は6万人の軍隊を連れていきます。

役人や兵士、芸人、商人、ラクダ使いなども1万2000人連れて行ったといわれています。まさに移動する街ですね。

エジプトのカイロに到着するとようやくひと段落、なにしろサハラ砂漠を超えてきたんですからまぁまぁ疲れます。

ということでぱぁーっとやっちゃったんですね。

彼は貧しい人たちに施しをし、バザールで高級品を全て買いだめしました。

インバウンドもびっくりです。

「支払いはゴールドで」という一言を使いすぎて3ヵ月の滞在期間中に金の価格はその後10年間に渡って暴落して経済が破壊されたといわれています。

そりゃ世界の半分の金を持っている男ですから、一国を破壊するのなんて簡単です。

需要と供給。

配りすぎたらそりゃ価格は暴落します。彼の遠足は中東全域で15億ドル。今の価格でいうと

2100億円

の経済損失をもたらしたといわれています。

ド派手は遠足ですね。

この遠足で彼の名前は一気に中東に知られることになったのです。

この出来事によってマリ帝国という国を当時の地図に載せましたし、1375年に描かれた当時の地図にはトンブクトゥの頂上のごく座に手に金貨を持っているマンサ・ムーサが描かれています。

19世紀になってもこの街は黄金都市として人々から呼ばれ、いろいろな探検家が訪れました。

誰よりも教育熱心だった

実はこのマンサ君、メッカにただ遠足に行ったわけではありません。

メッカから詩人や建築家など技術者を大量にスカウトして自国に連れてきたのです。

当時、詩人の移籍契約金は金200㎏、

約11億円です。まぁまぁなサッカー選手で、もらえる金額です。

その後彼は芸術、建築、学校、図書館、モスクの建設などにお金を投じます。そしてスカウトしてきた人たちに先生になってもらい、西アフリカで教育を広めました。

このトンブクトゥは西アフリカで教育の中心地となったのです。

マンサムーサが亡くなった後の話

その後マンサ・ムーサは57歳で亡くなります。

彼の息子たちは残念ながらお父さんほどの才覚はなく、彼の死後小さく国家は分裂しマリ帝国は歴史に消えました。

しかしながらこのマンサ・ムーサの偉業は数々の文献や歴史書に残ることになり、その結果ヨーロッパ諸国のアフリカ進出を後押ししたといわれています。

このアフリカ大陸との貿易を通じてヨーロッパがお金を貯め、アメリカやアジアとの貿易をヨーロッパが台頭にできる力を身に着けさせたとも言われています。

その後はみなさんも歴史で知る通りヨーロッパ人の侵略があり、アフリカ大陸は西洋の人に支配される側になり、奴隷貿易がはじまるのです。

マンサ・ムーサが統治している時にヨーロッパ人が来ていたら今とは逆の歴史になっていたかもしれませんね。

マンサムーサの話から学べること

ゴールド価格

ゴールド投資について

みなさんは金(ゴールド)がどこで採掘されているかご存じでしょうか。

金の価格はずーーーーっと上がり続けています。

そしてインフレに強い資産としても有名です。

ではそのゴールドがどこで採れるのか。

2022年時点での金の採掘量ランキング

1位は中国、2位はロシア、3位はオーストラリアなんですね。

ある程度有名なところを過ぎた後、南アフリカが第8位に入っています。その他にもガーナなどマンサムーサが統治していた地域でもまだとれるんですね。

金の価格とこれら国の経済情勢ももちろん連動します。

Visual Capitalist.com抜粋

こちら過去200年間の金の採掘国の割合なんですが、

1900年から2000年くらいまで南アフリカ(黄色)がいかに大きな割合を占めていたかがわかりますね。

南アフリカのピークは1970年で1000トン以上の金を採掘していました

今年間で採れる量が3000トンですからいかにアフリカ大陸と金が関係しているかがわかります。

金投資についてもっと知りたいならこちら

ゴールド投資について
  • 金の価格は上がり続けている
  • 南アフリカは有名な金の産地
  • 今では中国、ロシア、オーストラリアが世界の金の生産の31%をとっている。
  • その国の経済が崩れたら金価格にも影響があるかも?

需要と供給そしてインフレ

マンサムーサが金の価格を暴落させた原理、これは知っておいてもいいです。

物事全て需要と供給で成り立ちます。

需要:欲する力

供給:与える力

これらが均衡して価格は安定します。

マンサムーサは大量のゴールドをばらまいたことにより需要<供給となり価格が暴落したのです。

供給が多くなればモノは売られて価格が下がっていきます。

そしてこの時代インフレが起きたといいます。

この頃の金はお金と同じ効果があります。

つまり今でいう通貨なんですね。

その金の価格が暴落したということは通貨の価値が暴落したのと同じ。

通貨の価値が暴落すればモノの価格が上昇するインフレが起きます。

すると市民はパンを買うのに何十枚を紙幣(金)を用意しないといけないということになるのです。

まさに経済が崩壊しています。

この通貨とインフレの関係は金融のニュースを見る上で覚えておいた方がいい内容です。

  • 需要<供給でモノの価格は下がる
  • 需要>供給でモノの価格は上がる
  • 通貨の価値が下がればモノの価格が上がるインフレが起きる
  • モノを買うのに大量のお金が必要→ハイパーインフレによる経済崩壊

教育へのお金は惜しむな

これは投資とは関係がないですがマンサムーサは学者を自国にスカウトして教育にお金を費やしました。

人は意外とさぼりがちです。めんどくさがる生き物です。

趣味にお金を使うのもいいでしょう、でも一番は自分の成長、勉強のためにならお金は惜しまなくていいと思っています。

教育が進めば人は集まってきます

今の日本の教育は果たして世界からどう見られているのか、ひとりひとりがしっかりと自分の成長にお金を使い勉強していきたいですね。

  • 教育は一番の「投資」自分の成長にはお金は惜しむな。

まとめ

いかがでしたでしょうか、

人類史上一番の金持ちは規格外でしたがそこから我々現代人が投資として学べることも多かったですね。

個人的にはそんなにかしこかったのに一国を暴落させる需要と供給の知識は持ってなかったのかな?と疑問に思いました。

  • 南アフリカは有名な金の産地
  • 需要と供給で価格は動く
  • 通貨の暴落でインフレが起きる
  • 教育は一番の「投資」

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プロフィール

こくチーズプロフィール

・幼少期よりヨーロッパ、アジアを中心に海外を周る。


・京都大学で建築のデザインを学び、図面制作事業(現Architech株式会社)を設立。


・首席で卒業後ゴールドマンサックス証券の当時最先端であるアジア株アルゴトレーダーとして勤務。1日に数100億円もの取引をさばく。


・2020年に独立後、株、為替、不動産、太陽光、マイニング、海外信託、ヘッジファンドなど様々な投資を行いながら法人向け運用&節税、個人向け資産形成&資産運用コンサルティング業を行う。


・関西と関東で教育の先生としても活躍。


・海外の金融の世界を見てきたならではの情報と分析をたまにブログに投稿している。

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