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ChatGPTで株分析2026|AIで銘柄提案まで行う卒業発表の実力をマネトレ大学学長が解説

「AIに聞けば、いい株を教えてくれる」。そう思ってChatGPTに「おすすめの株は?」と打ち込んだ人は多いはずです。返ってくるのは有名企業の名前と「投資は自己責任で」の一文。どれを、いくらで買うかは何も決まりません。

マネトレ大学では、ChatGPTやClaudeを「銘柄を探し、決算を読み、レポートにまとめる道具」として授業で使っています。ゴールは、受講生がチームで1つの会社を選び、「いくらまで下がったら買い、いくらで売り、いくらで撤退するか」まで決めて発表する卒業発表です。この記事では、授業でAIをどう使っているか、卒業発表の銘柄がその後どうなったかを、図を中心に紹介します。

この記事でわかること

  • AIに株の分析を頼むときの「3つの指示」と「6つの質問」
  • 卒業発表とは何か。2週間で「いくらで買うか」まで決める流れ
  • 過去の卒業発表の銘柄がその後どうなったか(図で紹介)

マネトレ大学学長の尾崎が運営するYouTubeチャンネル「おーちゃん【元外銀マン】」でも、AIで銘柄を見抜く手法を解説しています。動画は記事の最後に埋め込んでいます。

結論:AIは「候補と根拠を出す道具」。いくらで買うかは自分で決める

ポイント
AIの使い方役割・成果物・情報源の3つを先に指示し、6つの質問で「1枚の分析シート」を作らせる
授業のゴールチームで1銘柄を選び、証券会社のレポートと同じ構成で「買う値段・売る値段・撤退する値段」まで決めて発表する
その後の成績発表資料の「ここまで下がったら買う」という目安で買えた銘柄のうち、半分以上が高値で1割以上の上昇。発表資料の利確目標まで届いた銘柄もある
図1:授業で教えている「AIで銘柄を探す3ステップ」
図1:授業で教えている「AIで銘柄を探す3ステップ」

第1章:AIに株を聞くときの「3つの指示」と「6つの質問」

この章のポイント

  • 聞く前に決める3つ:あなたは誰か(役割)、何を出すか(成果物)、どこから情報を取るか(情報源)
  • 聞く項目は6つ:会社のこと、景気のこと、お金のこと、ライバルとの比較、会社の計画、買うタイミング
  • いちばんつまずくのは「ライバルとの比較」。ここを判断できるようになるのが授業の役目

まず「あなたは投資銀行のアナリストです」と決める

AIへの指示でいちばん大事なのは、最初の一言です。「あなたは外資系投資銀行のアナリストです」と役割を決めるだけで、答えの質が変わります。目標株価や「いくらなら買い」という言葉まで含めて返ってくるようになります。

次に「お客様向けのレポートを作ってください」と成果物を指定します。最後に情報源です。金融の一次情報は海外、特にアメリカにあります。日本株も7割は外国人が買っています。だから海外のニュースや海外の機関投資家の資料から情報を取るように指示する。この3つで、AIの答えは「どこかで見た一覧」から「分析」に変わります。

6つの質問で、10分で1枚の分析シート

3つを決めたら、聞くことは6つです。①どういう会社か、②日本とアメリカでどんな風が吹いているか、③売上や利益は大丈夫か、④ライバルと比べて割安か、⑤会社は1年後をどう計画しているか、⑥どこで買うか。この6つをまとめて聞くと、10分ほどで1枚の「瞬間分析シート」が返ってきます。

つまずくのは④。だから授業がある

多くの人がつまずくのが④の「ライバルと比べて割安か」です。太っているか痩せているかを、見た目で判断するのか、体重で見るのか、スポーツ選手の中で比べるのか。株も同じで、何と何を、どの物差しで比べるかで答えが変わります。比べてみたら、選んだ会社よりもっと割安な会社が同じ業界に見つかることもよくあります。

授業では、この「物差し」を先に身につけてからAIを使います。AIは候補を出す。確かめるのは自分。出典と日付のない数字は信じない。このルールを講師がコミュニティで共有し、受講生同士で「その一文は断定しすぎでは」と指摘し合いながらレポートを仕上げていきます。

持ち帰りメモ①:AIには「役割・成果物・情報源」を先に伝え、6つのことを聞く。返ってきた答えの「ライバル比較」は自分の物差しで確かめる。

第2章:卒業発表とは何か。2週間で「いくらで買うか」まで決める

この章のポイント

  • 受講生は4〜6チームに分かれ、2週間で1銘柄を選んでレポートとスライドにまとめ、発表する
  • 構成は証券会社のレポートと同じ。結論→会社の強み→景気→お金→ライバル比較→値段の評価→買う・売る・撤退する値段
  • 発表時の株価でそのまま買うのではなく「ここまで下がったら買う」という目安を決める。下がらなければ買わない

チームで1つの会社を選び、走り切る

マネトレ大学のマスターコースは、最終回の「卒業発表」で締めくくられます。受講生はチームに分かれ、講師のサポートを受けながら2週間で1つの会社を選び、分析し、発表します。個別の会社だけでなく、金(ゴールド)やポートフォリオを提案するチームもあります。

ChatGPTで理論株価を計算した人、Claudeで財務のレポートを作ってチームの共通認識にした人。AIを壁打ち相手に、初心者同士が教え合って1本のレポートを仕上げる2週間です。

できあがる資料は、証券会社のレポートと同じ形です。1ページ目に結論を置き、この会社を推す理由を3行で言い切り、主要な数字を並べる。たとえばあるチームの発表シートの1ページ目は、こんな形になっています。

卒業発表のシートの例(1ページ目)。推す理由を3行で言い切り、主要な数字と、買う・売る・撤退する値段の考え方を1枚にまとめる(受講生チームの発表資料より。発表者名は伏せています)
卒業発表のシートの例(1ページ目)。推す理由を3行で言い切り、主要な数字と、買う・売る・撤退する値段の考え方を1枚にまとめる(受講生チームの発表資料より。発表者名は伏せています)

受講生は卒業発表をどう受け止めているか

授業のあとに毎回とっているアンケートでは、科目別の満足率がいちばん高いのが卒業発表(98%)です。金利や財務会計といった難しい科目を抑えて、3か月の最後にある卒業発表が最も「やってよかった」と言われています。発表のあとの受講生コミュニティにも、毎期こんな声が並びます(個人が特定されないよう一部表現を整えています)。

「3か月の集大成の卒業発表を、達成感でいっぱいで締めくくれました。講師が『卒業発表が一番成長できるとき』と言っていたことを実感できた2週間でした。卒業ロス感がすごいです」

「ITエンジニア一筋で、昨年から本格的に投資を始めました。卒業発表のこの2週間が一番成長できた気がします。皆さんのサポートや豊富な知識に助けられました」

「ひとりでは到底たどり着けない資料集めとプレゼンでした。ここからがスタートだと思って精進します。チームメイトに恵まれたことに感謝です」

「達成感がすごくて、燃え尽き症候群にならないか不安なくらいです。みんなで力を合わせて1つのものを作り上げる楽しさを存分に味わえました」

「皆さんの力を借りて、一つの銘柄を丁寧に分析するというプロセスを踏むことができ、大変勉強になりました」

「担当講師の指摘が芯を食っていて、発表のクオリティが段違いに上がりました」

「途中からの参加にも快く受け入れてもらい、チームで卒業発表にかけた時間は本当に有意義な時間になりました」

共通しているのは、「銘柄が当たった」ではなく「ひとつの会社を自分たちで調べ切った」という手応えです。AIで下調べを速くし、浮いた時間を仲間との議論と講師のレビューに使う。それが卒業発表の2週間です。

持ち帰りメモ②:卒業発表は「景気→業界→会社」の順に絞り込み、複数の物差しで値段を評価し、買う・売る・撤退する値段まで決める。目安まで下がらなければ買わない。

第3章:卒業発表の銘柄は、その後どうなったか

この章のポイント

  • 発表資料の「ここまで下がったら買う」という目安まで下がった銘柄だけを対象に、その後の値動きを集計した
  • 買えた銘柄の半分以上が、その後の高値で1割以上の上昇。発表資料の利確目標まで届いた銘柄も複数ある
  • 見るのは「発表直後の株価」ではなく「目安まで下がって買えたか」。待つことも含めて授業で教えるルール

「発表直後の株価」では見ない

卒業発表の銘柄は、発表直後に買うものではありません。資料には必ず「ここまで下がったら買う」という目安があり、発表時の株価より下に置かれています。だからこの記事では、目安まで下がって「買えた」銘柄だけを対象に、その後どこまで上がったかを見ています。目安まで下がらず、買えないまま上がっていった銘柄もあります。

利確目標まで届いた5銘柄

図2は、目安まで下がったあとに二番底(ダブルボトム)を確認して買い、発表資料に書かれた利確目標まで届いた5銘柄です。授業では、目安に触れた瞬間に飛びつくのではなく、下げ止まりを確かめてから入ります。濃い色が「買った値段から利確目標までの上昇」、薄い色が「その後の高値までの上昇」。いちばん上の金は、動画でも触れた17期の発表で、米国上場のETFで提案されました。

図2:目安まで下がったあと、二番底を確認して買い、発表資料の利確目標に届いた5銘柄(Yahoo Finance、2026年9月28日取得。損切りはせず利確目標まで持った前提)
図2:目安まで下がったあと、二番底を確認して買い、発表資料の利確目標に届いた5銘柄(Yahoo Finance、2026年9月28日取得。損切りはせず利確目標まで持った前提)

5銘柄それぞれの値動きを、発表以降のチャートで見たのが図3です。緑の線が「ここまで下がったら買う」目安、オレンジが利確目標、赤が損切りライン。▼が二番底を確認して買った日、◆が利確目標に届いた日です。

図3:目安で待ち、二番底を確認して買った5銘柄の、卒業発表以降のチャート(Yahoo Finance、2026年9月28日取得)
図3:目安で待ち、二番底を確認して買った5銘柄の、卒業発表以降のチャート(Yahoo Finance、2026年9月28日取得)

持ち帰りメモ③:成績は「ここまで下がったら買う」目安を起点に見る。目安で買い、決めた値段で売る。その手順を自分で再現できるようになるのが卒業後の目標。

第4章:卒業したあと、ひとりで「卒業発表レベルの検証」ができるように

この章のポイント

  • 授業で身につけるのは「銘柄」ではなく「調べ方」と「物差し」
  • AIが出した候補を、海外の一次情報と自分の物差しで確かめる習慣
  • 買う値段・売る値段・撤退する値段を先に決めてから投資する習慣

卒業発表で手に入るのは、その銘柄が上がるかどうかではありません。ひとりで同じ検証ができるようになることです。AIに役割を与え、6つのことを聞き、ライバルと比べ、買う値段と売る値段と撤退する値段を決める。この手順を一度チームでやり切ると、次からはひとりでできます。

動画の中で「卒業生が6月に発表した銘柄が、そこからすごく上がっている」と話しました。それ自体はうれしいことですが、本当に伝えたいのは、上がった結果より「決めた値段で待ち、決めた値段で売る」という過程のほうです。AIはその過程を速くする道具であって、答えを出す道具ではありません。

持ち帰りメモ④:AIは候補と根拠を出す道具。決めるのは自分。卒業発表は、その「決め方」を体で覚える2週間。

まとめ:今日からできること

  1. AIに役割を与える。「あなたは投資銀行のアナリストです」から始め、お客様向けレポートを海外の情報源で作らせる。
  2. 6つのことを聞く。会社・景気・お金・ライバル比較・会社の計画・買うタイミング。10分で1枚のシートができる。
  3. ライバル比較は自分で確かめる。何と何をどの物差しで比べるかを決めてから、AIの答えを読む。
  4. 買う前に3つの値段を決める。いくらまで下がったら買うか、いくらで売るか、いくらで撤退するか。

本記事は特定の銘柄の売買を推奨するものではなく、将来の成果を保証するものでもありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

動画では、AIへの3つの指示と6つの質問を「基礎の基礎」として解説しました。マネトレ大学の授業では、この基礎の上に「物差し」を身につけ、チームで卒業発表まで走り切ります。

私が学長を務めるマネトレ大学では、金融知識ゼロだった大学生が米国大手証券会社に入社し学んだ金融知識、ルーティンワークを集約した金融特化型の教育研修を行っています。無料の勉強会「元ゴールドマン・サックス証券 尾崎邦明式 資産10倍ロードマップ」はYouTubeの各動画の概要欄からお申し込みください。日々のマーケット解説や最新情報は、無料LINEでもお届けしています。まずは無料LINEにご登録ください。

参考情報:受講生コミュニティに掲載された17〜29期の卒業発表資料(各チームのエントリー目安・利確目標・損切りライン)、授業後アンケート(科目別満足率)、受講生コミュニティへの投稿(2026年6〜9月、匿名化のうえ引用)、Yahoo Finance 日次データ(2026年9月28日取得)。

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プロフィール

こくチーズプロフィール

・幼少期よりヨーロッパ、アジアを中心に海外を周る。


・京都大学で建築のデザインを学び、図面制作事業(現Architech株式会社)を設立。


・首席で卒業後ゴールドマンサックス証券の当時最先端であるアジア株アルゴトレーダーとして勤務。1日に数100億円もの取引をさばく。


・2020年に独立後、株、為替、不動産、太陽光、マイニング、海外信託、ヘッジファンドなど様々な投資を行いながら法人向け運用&節税、個人向け資産形成&資産運用コンサルティング業を行う。


・関西と関東で教育の先生としても活躍。


・海外の金融の世界を見てきたならではの情報と分析をたまにブログに投稿している。

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