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NISAの次の一手 2027|AI時代の新投資戦略をマネトレ大学学長が解説

2024年から始まった新NISAをきっかけに、多くの人が資産形成への一歩を踏み出しました。しかし、日経平均が高値圏で推移し、AIが世界を席巻する今、「このままインデックス投資を続けるだけで本当に良いのだろうか?」という漠然とした不安を抱えている方も少なくないでしょう。

本記事では、マネトレ大学学長の尾崎邦明が、2027年以降の相場を見据え、インデックス投資の「次の一手」を見つけるための思考法を解説します。AIをどう活用するのか、資産規模が大きくなったらどう守るのか、個人投資家が今から準備すべき具体的な戦略を紐解いていきます。

この記事でわかること

  • 2027年が投資の大きな転換点になる理由
  • NISAの次に考えるべき「攻め」と「守り」の投資戦略
  • AIを味方につけて投資分析を加速させる具体的な方法

マネトレ大学学長の尾崎が運営するYouTubeチャンネル「おーちゃん【元外銀マン】」で解説した内容を、動画公開後の市場データや最新の海外機関投資家レポートまで織り込んでお届けします。

結論:インデックス一本足打法では、AI時代のチャンスを逃す

何が起きているか投資家への意味
AI投資の本格化ゴールドマン・サックスは、2026年の世界のAI投資が1兆ドルを超えると予測。企業のAI導入も加速し、生産性向上への期待が高まっています。AI技術を導入できる企業とそうでない企業の二極化が進みます。AI関連の成長企業を見極める「攻め」の視点が重要になります。
米中間選挙アノマリー歴史的に、米国の中間選挙の翌年(2027年)は株価が上昇しやすい傾向があります。過去のデータでは、S&P500は中間選挙後の1年間で平均15%以上上昇しています。2027年に向けて強気相場が訪れる可能性を示唆しています。このチャンスを捉えるためには、今から投資戦略を準備しておくことが求められます。
建設業界の苦境資材価格の高騰と人手不足が続き、建設業界の利益を圧迫しています。実際に麻布台ヒルズの工事では、三井住友建設が巨額の損失を計上しました。不動産投資や関連銘柄を分析する上で、こうした業界構造の変化を理解することが不可欠です。厳しい環境でも勝ち残る企業を見抜く必要があります。
高金利環境の継続米国の政策金利は高止まりしており、米国10年債利回りも5%を超える水準で推移しています。高金利はグロース株の評価額には逆風です。一方で、安定したキャッシュフローを持つバリュー株や高配当株、金利収入を得るプライベート・クレジットなどの魅力が高まります。

2027年以降のAI相場では、NISAでのインデックス投資だけでは機会を逃す可能性があります。歴史的な追い風が吹く可能性がある一方で、業界ごとの勝ち負けはより鮮明になります。自分の状況に合わせた「攻め」と「守り」の戦略を組み合わせ、AIを使いこなすことが、これからの資産形成の鍵となるのです。

第1章:2027年、なぜ投資の「ゲームチェンジ」が起きるのか?

この章のポイント

  • 歴史が示す「米中間選挙の翌年」は、過去19回すべて株価が上昇している
  • ゴールドマン・サックスが予測する「1兆ドル市場」AIのインパクト
  • NISAで資産が増えた人こそ、次の戦略が必要になる理由

アノマリーが示す「2027年強気相場」の可能性

2026年はアメリカの中間選挙の年です。そして投資の世界には「中間選挙の翌年は株価が上がりやすい」という有名なアノマリー(経験則)があります。

金融情報サイトOpeningBell Dailyがまとめたデータ(2026年10月17日)によると、1950年以降に実施された過去19回の中間選挙において、翌年のS&P500指数は19回すべてで上昇、つまり勝率100%です。その平均リターンは+15.1%に達します。

もちろん過去のデータが未来を保証するものではありません。しかし、2027年に歴史的な追い風が吹く可能性は、心に留めておくべきでしょう。このチャンスを逃さないためには、今から準備を始める必要があります。

図2:米中間選挙の翌年におけるS&P500の年間リターン(過去19回)
図2:米中間選挙の翌年におけるS&P500の年間リターン(過去19回)

AIが塗り替える産業地図と投資の常識

もう一つの巨大な波が、AI(人工知能)です。ゴールドマン・サックスのリサーチ部門は、世界のAI関連投資額が2026年には1兆ドルを超えると予測しています。これは単なる技術トレンドではなく、産業構造そのものを変える地殻変動です。

AIを導入して生産性を劇的に向上させる企業と、乗り遅れてしまう企業との間で、業績の二極化が進むでしょう。これは、インデックス全体が上がるのを待つだけでは、大きな成長機会を捉えきれない可能性があることを意味します。

日経平均も高値圏で推移しており、多くの人がNISAで資産を増やした今だからこそ、「次の一手」を考える絶好のタイミングなのです。

図6:日経平均株価の推移
図6:日経平均株価の推移

図1:米国10年債利回りの推移
図1:米国10年債利回りの推移

持ち帰りメモ①:2027年は「中間選挙アノマリー」と「AI革命」が重なるかもしれない特別な年。チャンスを掴むには、今からの準備が不可欠。

第2章:「インデックス投資だけ」では足りない人の処方箋

この章のポイント

  • 20代と50代では、投資に使える「時間」という資源が根本的に異なる
  • インデックスのリターンを上回るための「スパイス」とは何か?
  • 資産を使い切る難しさを示す「DIE WITH ZERO」の教え

40代・50代がインデックス投資を「追い越す」必要性

20代の若者であれば、NISAでインデックスファンドを30年間積み立てておけば、複利の力で老後資金は安泰かもしれません。しかし、40代や50代から本格的に資産形成を始めた方はどうでしょうか。

若い世代に比べて、投資に使える「時間」が圧倒的に短い。これは、インデックス投資の平均リターンだけでは、目標とする資産額に到達できない可能性が高いことを意味します。20代の頃にNISAのような制度がなかった世代にとっては、仕方のないことです。

だからこそ、NISAでのインデックス投資をコアにしつつ、ポートフォリオに「スパイス」を加えて、インデックスを上回るリターンを狙う必要があります。これが「攻め」の投資戦略です。

図3:年代・資産別ポートフォリオ戦略のイメージ
図3:年代・資産別ポートフォリオ戦略のイメージ

資産を守り、使い切る「DIE WITH ZERO」の考え方

一方で、資産が増えてくると「攻め」だけでなく「守り」も重要になります。株式市場は長期的には右肩上がりでも、短期的には大きな下落に見舞われることがあります。資産の目減りを防ぐ視点も欠かせません。

また、ビル・パーキンス氏の著書『DIE WITH ZERO』は、資産を「使い切る」ことの重要性を説いています。死ぬときに資産を最大化しても意味がなく、人生を豊かにするために使うべきだという考え方です。

しかし、いつ死ぬかは誰にも分かりません。死ぬ前に資産が尽きてしまうのは最悪のシナリオです。だからこそ、資産を増やし、守り、そして計画的に使っていくという、高度な資金管理が求められるのです。

持ち帰りメモ②:40代・50代の投資は、インデックス投資に「攻め」のスパイスを加える必要がある。同時に、資産を「守り」「使い切る」出口戦略も考え始めよう。

第3章:「攻め」の投資:AIを相棒に個別株で勝つ

この章のポイント

  • ゲーム株の事例に学ぶ「AIならでは」の分析アプローチ
  • AIが出した答えを鵜呑みにしてはいけない理由
  • AIを使いこなせる人とそうでない人の決定的な差

マネトレ受講生も実践する「AI情報収集術」

AIは、インデックスを上回るリターンを目指す「攻め」の投資において、非常に強力な武器になります。これまで専門家が何時間もかけて行っていた分析を、瞬時に実行できるからです。

例えば、マネトレ大学の受講生が行った分析事例を紹介しましょう。あるチームはゲーム会社の株を分析するにあたり、過去の新作ゲーム発売日と株価の動きの関係をAIで調べました。

その結果、単に「発売日に株価が上がる」のではなく、「発売3日前から3日後までの株価変動の平均値」を算出し、「発売3日後にエントリーし、5日後に売却するのが最もリターンが高い」という仮説を導き出したのです。これは、人間の手作業では膨大な時間がかかる、AIならではの分析アプローチです。

AIが出した答えを「検証する力」が差を生む

ただし、重要なのはAIを妄信しないことです。AIはあくまで、あなたの指示に従ってデータを処理する優秀なアシスタントに過ぎません。

AIを使いこなすには、以下の4ステップが必要です。

図5:AIを活用した投資分析の4ステップ
図5:AIを活用した投資分析の4ステップ

そもそも投資の基礎知識がなければ、①の仮説を立てることも、②で適切な指示を出すこともできません。そして、AIが出した③の結果が本当に正しいのか、他に影響を与える要因はないかを検証する「目利き」の力がなければ、④の投資判断を誤ってしまいます。

そもそも投資の基礎知識がなければ、①の仮説を立てることも、②で適切な指示を出すこともできません。そして、AIが出した③の結果が本当に正しいのか、他に影響を与える要因はないかを検証する「目利き」の力がなければ、④の投資判断を誤ってしまいます。

AIは過去のデータからパターンを見つけるのは得意ですが、前例のない事態や、経営者の資質といった定性的な情報の分析はできません。AIを鵜呑みにせず、あくまで「優秀な壁打ち相手」として使いこなす。そのための基礎知識を身につけることが、これからの投資家には不可欠です。

持ち帰りメモ③:AIは強力な分析ツールだが、あくまで道具。仮説を立て、結果を検証し、最終判断を下すのは自分自身。そのための投資の基礎知識が何より重要。

第4章:「守り」の投資:オルタナティブと不動産

この章のポイント

  • 資産1億円の壁とポートフォリオ分散の重要性
  • 株式市場と異なる値動きをするオルタナティブ投資の役割
  • 虎ノ門「株散歩」で見つける、ネットにはない優良情報

資産が増えたら考えるべきオルタナティブ投資とは

資産が数千万円から1億円といった規模になってくると、「増やす」ことと同じくらい「守る」ことが重要になります。株式市場が暴落した際に、資産全体が大きく目減りするリスクを抑える必要があるからです。

そこで有効なのが、株式や債券といった伝統的資産とは異なる値動きをする「オルタナティブ投資」です。具体的には、以下のようなものが挙げられます。

  • プライベート・クレジット:非上場企業への融資。高金利環境では変動金利のローンが多く、金利上昇の恩恵を受けやすい。
  • インフラ投資:空港、発電所など社会基盤への投資。安定的で長期的なキャッシュフローが期待できる。
  • 不動産:オフィスビルや物流施設など。インフレに強く、家賃収入というインカムゲインが見込める。

Preqinの「Future of Alternatives 2027 report」によると、世界のオルタナティブ資産の運用残高は2027年までに23兆ドルを超えると予測されており、機関投資家の間ではすでに主流の投資先となっています。個人投資家も、資産規模に応じてポートフォリオに組み込むことを検討すべき時期に来ています。

「株散歩」で見つける、ネットにない不動産情報

オルタナティブ投資の中でも、不動産は個人投資家にとって比較的馴染みやすい分野です。しかし、ネット上の情報だけで判断するのは危険です。

私が「株散歩」と呼んでいるように、実際に街を歩いて自分の目で確かめることで、ネットにはない「生の情報」が得られます。例えば、虎ノ門ヒルズ周辺を歩けば、森ビルによる再開発の壮大さや、建設現場の活気を肌で感じることができるでしょう。

一方で、建設業界は厳しい現実に直面しています。資材価格の高騰と深刻な人手不足が、ゼネコンの利益を圧迫しているのです。実際に、麻布台ヒルズの工事では、三井住友建設が巨額の追加コストを計上し、大きな損失を出しました。

図4:建設資材価格指数の推移(全国)
図4:建設資材価格指数の推移(全国)

建設物価調査会が2026年10月1日に更新したデータによると、建設資材の総合指数は2015年比で約40%も上昇しています。こうしたマクロな情報を頭に入れつつ、ミクロな現場を見ることで、投資の解像度は格段に上がります。

持ち帰りメモ④:資産が増えたら、株式市場の暴落に備える「守り」の視点も持とう。オルタナティブ投資や不動産の現地調査が、ポートフォリオを強靭にします。

第5章:2027年に向け、あなたが「決める」べきこと

この章のポイント

  • 日常の延長線上にはない「非連続な成長」の作り方
  • インデックスに流される人から、戦略を「決める」人へ
  • 自分に合った投資戦略を見つけるための3つのステップ

「非連続な成長」を生むための第一歩

ここまで、2027年以降の相場環境の変化と、それに向けた「攻め」と「守り」の戦略について解説してきました。重要なのは、今の日常の延長線上に、未来の大きな資産はないということです。

ただNISAで積立を続けるだけ、ただニュースを眺めるだけでは、AIがもたらす「非連続な成長」の波に乗ることはできません。自分を少し「非日常」の環境に置き、新しい知識を学び、行動を変える意識が不可欠です。

投資戦略を決めるための3つのアクション

では、具体的に何から始めればよいのでしょうか。まずは、以下の3つのステップを踏むことをお勧めします。

  • ①自分の現在地を知る:年齢、資産、目標額、リスク許容度を明確にする。
  • ②戦略の方向性を決める:インデックス投資を主軸に、「攻め」と「守り」をどのくらいの割合で加えるか、大まかな方針を決める。
  • ③行動計画を立てる:「まずはAIに質問してみる」「今週末に株散歩に行く」など、小さくても具体的な行動目標を立てる。

世の中の意見に流されるのではなく、あなた自身が「どう投資するか」を主体的に決める。その決断こそが、2027年以降の資産を大きく左右するのです。

持ち帰りメモ⑤:未来の自分から感謝されるために、今日、投資戦略を「決める」一歩を踏み出そう。小さな行動の積み重ねが、非連続な成長を生み出します。

私たち個人投資家はどうするべきか

本記事のまとめとして、2027年以降のAI時代を見据え、私たちが今日から起こすべき具体的なアクションを5つにまとめました。できることから一つずつ、始めてみてください。

  1. 自分の現在地を棚卸しする: まずはご自身の年齢、資産額、リスク許容度、そして「いつまでに、いくら必要か」という投資目標を具体的に書き出してみましょう。これが全ての戦略の出発点になります。
  2. 少額から「攻め」を試す: ポートフォリオの5〜10%程度の資金で、自分で分析した個別株やテーマ型ETFに挑戦してみましょう。インデックス投資との違いを肌で感じることが重要です。※業種の代表例であり、推奨ではありません。
  3. AIに質問する癖をつける: 投資に関する疑問が浮かんだら、まずAIチャットツールに質問してみましょう。「シャープ・レシオって何?」といった初歩的な質問からで構いません。対話を通じて理解を深める訓練になります。
  4. 「株散歩」を実践する: 週末に近所の商業施設やオフィス街を歩いてみましょう。どんな店が流行っているか、どんな工事が行われているか。身の回りの変化から経済の動きを読み解く習慣が、投資のヒントに繋がります。
  5. 同じ目標を持つ仲間と繋がる: 投資の悩みや発見を共有できる仲間を見つけることも大切です。セミナーやオンラインの受講生コミュニティなどを活用し、一人では得られない視点や情報を手に入れましょう。

本記事は、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。

【連想ゲームで経済を読み解く】
虎ノ門ヒルズのような大規模再開発は、森ビルのようなデベロッパーが主導します。その建設には、日本製鉄(5401.T)のような鉄鋼メーカーや太平洋セメント(5233.T)の資材が不可欠です。そして、大林組(1802.T)のようなゼネコンが工事を請け負いますが、昨今の人手不足は深刻で、建設現場のDXが急務となっています。そこで、AIによる工程管理や建設ロボットを開発するスタートアップ、例えばボストン・ダイナミクスの技術などが注目され、建設業界の課題が新たなテクノロジー企業への投資機会を生み出しているのです。

私が学長を務めるマネトレ大学では、金融知識ゼロだった大学生が米国大手証券会社に入社し学んだ金融知識、ルーティンワークを集約した金融特化型の教育研修を行っています。無料の勉強会「元ゴールドマン・サックス証券 尾崎邦明式 資産10倍ロードマップ」はYouTubeの各動画の概要欄からお申し込みください。日々のマーケット解説や最新情報は、無料LINEでもお届けしています。まずは無料LINEにご登録ください。

参考情報:

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プロフィール

こくチーズプロフィール

・幼少期よりヨーロッパ、アジアを中心に海外を周る。


・京都大学で建築のデザインを学び、図面制作事業(現Architech株式会社)を設立。


・首席で卒業後ゴールドマンサックス証券の当時最先端であるアジア株アルゴトレーダーとして勤務。1日に数100億円もの取引をさばく。


・2020年に独立後、株、為替、不動産、太陽光、マイニング、海外信託、ヘッジファンドなど様々な投資を行いながら法人向け運用&節税、個人向け資産形成&資産運用コンサルティング業を行う。


・関西と関東で教育の先生としても活躍。


・海外の金融の世界を見てきたならではの情報と分析をたまにブログに投稿している。

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