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【自動運転タクシー日本上陸】Waymo×GO×日本交通の合意で自動車株は買いか?「予想で買われ事実で売られる」相場と負けないルールの作り方をマネトレ大学学長が解説

2026年9月15日、Waymo(ウェイモ)・GO・日本交通の3社が、2027年中に国内初の完全無人タクシー運行を目指すパートナーシップに合意しました。東京で暮らしていると、屋根にセンサーを載せた試験車両を見かけた方も多いはずです。

「自動運転が来る!」とSNSは沸きましたが、関連銘柄の株価はニュースの直後から下げています。さらに、円安が続いているはずのトヨタ株も1年前の水準に沈んだまま。この「いいニュースなのに上がらない」相場をどう読めばいいのでしょうか。

この記事では、マネトレ大学学長の尾崎が運営するYouTubeチャンネル「おーちゃん【元外銀マン】」の人気企画「過言さんの5,000万円への道」でも解説した、

  • 自動運転タクシー日本上陸のニュースと、関連株が「予想で買われ、事実で売られた」理由
  • 円安なのにトヨタ株が上がらない理由(200日移動平均線と為替)
  • 勝率よりも大事な「リスクリワード」と、負けないトレードルールの作り方

この3つを軸に、マネトレ大学学長として日々マーケットを読み解いている私の視点で徹底解説していきます。

自動運転タクシーが日本に来る:9月15日の合意の中身

まずはニュースの整理からです。合意したのは、Google(Alphabet)傘下の自動運転企業Waymo、タクシー配車アプリのGO、そして日本交通の3社。目指すのは2027年中の完全無人(レベル4)タクシーの商用運行で、2025年から東京都内7区で公道試験走行を行ってきました。

実はこの流れ、かなり前から読めていました。2026年2月、Waymoは新たに160億ドル(約2.5兆円)を調達し、その使途は「東京を含む米国外へのサービス拡大」と報じられていたからです。企業価値は約1,260億ドル。ソニーやファーストリテイリングと同じクラスの企業が、日本のタクシー市場に本気で入ってきたということです。

日本のタクシー業界は会社がバラバラでしたが、今やGOと日本交通のグループが大半を占めます。そこを押さえれば日本市場を取れる、という構図です。地方に目を向ければ、私が拠点にしているニセコ・ルスツでは広大なエリアにタクシーが50台程度、運転代行は2人しかいません。何億でも払うから帰らせてくれと言った富裕層が乗れなかった、という話が実際にあるほどで、自動運転への潜在需要は都市部より地方の方が切実です。

図1:自動運転タクシー日本上陸のタイムライン。2月の資金調達から9月の合意まで、流れは規定路線だった
図1:自動運転タクシー日本上陸のタイムライン。2月の資金調達から9月の合意まで、流れは規定路線だった

円安なのにトヨタ株が上がらない理由

次に、自動車株の代表格トヨタです。円安は輸出企業に追い風のはずなのに、株価は1年前とほぼ同じ3,000円前後。理由はテクニカルと為替の2つで説明できます。

1つ目は200日移動平均線です。トヨタ株は今年3月に3,800円台をつけた後に下落し、200日線(約3,190円)の下に沈みました。8月末から9月にかけて何度かこの線に挑みましたが、そのたびに跳ね返されています。過去の動画でもお話しした通り、200日線は機関投資家も見ている最重要ラインで、「線の上に戻って、跳ね返された後」が本来のエントリーポイント。線の下で買うのは仮説の入り口として弱く、ダブルトップからの再下落もあり得る形です。

図2:トヨタ株(7203)と200日移動平均線。8月末〜9月に200日線で跳ね返され、再び下落している(出所:Yahoo Finance)
図2:トヨタ株(7203)と200日移動平均線。8月末〜9月に200日線で跳ね返され、再び下落している(出所:Yahoo Finance)

2つ目は為替です。「円安トレンドは続く」というのが私の基本の見立てですが、この夏は7月末の1ドル163円から9月上旬の153円台まで、一時的に約10円の円高に振れました。輸出企業にとっては短期的な逆風で、トヨタが200日線を超えられなかった一因です。円安トレンドが続くなら1年持つのは悪くない選択ですが、短期で値幅を取りにいくならタイミングが早すぎた、というのが過言さんのトヨタ買い(8月5日・2,920円)への私の評価です。

図3:ドル円の1年推移。円安トレンドの中で、7月末から9月上旬にかけて一時約10円の円高に振れた(出所:Yahoo Finance)
図3:ドル円の1年推移。円安トレンドの中で、7月末から9月上旬にかけて一時約10円の円高に振れた(出所:Yahoo Finance)
  • トヨタ株は200日移動平均線(約3,190円)に跳ね返され続けている
  • この夏は一時約10円の円高で、輸出企業には短期的な逆風
  • 円安トレンドが続くなら長期保有は選択肢。短期のエントリーとしては早すぎた

「予想で買われ、事実で売られる」ティアフォーの教訓

今回の主役は、自動運転のソフトウェアやセンサーシステムを手がけるティアフォー(593A)です。7月22日に上場、8月下旬から自動運転テーマで急騰し、9月3日には上場時の3.5倍となる3,570円をつけました。

過言さんはこの銘柄を8月28日に1,999円で買い、9月2日に3,040円で売って約10万円の利益を出しました。ここまでは見事です。しかし翌日、「まだいける」とロットを増やして高値の3,570円で再エントリー。その後株価は半値近くまで下がり、現在の含み損は約30万円。8月の銀行株の利益23万円と合わせた「30万円の勝ち」を、1回のトレードで吐き出しました。

図4:ティアフォー(593A)の上場来の株価と過言さんの売買。9月15日の合意発表後も株価は下げ続けた(出所:Yahoo Finance)
図4:ティアフォー(593A)の上場来の株価と過言さんの売買。9月15日の合意発表後も株価は下げ続けた(出所:Yahoo Finance)

なぜ、9月15日の「いいニュース」で株価が上がらなかったのか。答えは相場の格言通り、「予想で買われ、事実で売られる」です。2月の資金調達、都内での試験走行と、情報はかなり前から出ていました。期待で買った投資家が「発表」というイベントで利益確定し、直前に飛び乗った人が売るしかなくなる。しかも上場直後の銘柄はロックアップの解除が続き、売り圧力がかかりやすい。大型上場の「はっちゃけた」銘柄が典型的にたどる形です。

ちなみに私がゴールドマン・サックスにいた頃、ブルームバーグを見ても何のニュースもない時にどうするのか先輩に聞いたら、「Twitter(X)を見る」と言われました。情報の速さではXが一番で、Yahoo掲示板は当てにはならないがヒントにはなる、というのが今も変わらない私の使い分けです。ただし、Xで話題だから買う、というのは「風で買うトレード」であって、根拠のあるトレードではありません。

図5:過言さんの5,000万円企画の資産推移。銀行株で勝ち、自動運転株で吐き出した8月
図5:過言さんの5,000万円企画の資産推移。銀行株で勝ち、自動運転株で吐き出した8月

負けないトレードルールの作り方:勝率よりリスクリワード

では、どうすればこの「勝って、吐き出す」を防げるのか。私がマネトレでも教えている考え方は、数学的にとてもシンプルです。

  1. ルールを1つ決める:「200日移動平均線で反発した時だけ買う」「抵抗帯でしか入らない」など、何でもいいので明確なルールを1つ決める。「上を狙いすぎない」はルールではない
  2. そのルールで100回くらいトレードする:半年ほど、淡々と同じルールで繰り返し、データを取る
  3. 勝率とリスクリワードを出す:何%勝ったか、勝った時に平均いくら儲かり、負けた時に平均いくら失ったか
  4. シミュレーションする:この2つの数字を掛け合わせれば、そのやり方で5,000万円に届くかどうかが分かる

例えば勝率60%でも、勝った時に+3万円、負けた時に−10万円のトレードを10回やれば、合計は−22万円。100回でも1,000回でも負け続けます。逆に勝った時+2万円、負けた時−1万円(リスクリワード2:1)なら、勝率60%で+8万円、勝率が3割台まで落ちても損益はほぼトントンです。マネトレでは基準をこの2:1に置いており、勝率は60〜70%が目安です。

図6:勝率×リスクリワード別の10回トレードの損益。勝率が高くても、負け幅が大きければ資産は減り続ける
図6:勝率×リスクリワード別の10回トレードの損益。勝率が高くても、負け幅が大きければ資産は減り続ける

ポイントは、勝率はルールを決めれば「勝手に出てくる」もので自分では変えにくいのに対し、リスクリワードは損切りと利確の幅を動かすだけで自分でコントロールできるということ。過言さんの場合、「10%出たら利確」という上側のルールしかなく、損切りのルールがありませんでした。まずここを決めるだけで結果は変わります。

そして今は、この「100回トレード」をAIで大幅に短縮できます。過去のチャートは山ほどあるので、ルールを1つ決めたらAIにバックテストさせ、勝てないルールなら半年待たずに捨てる。マネトレでは一部の授業でこの手法を取り入れており、リターン・リスク・シャープレシオといった指標で「自分のファンド」を組んでみる別枠の授業も準備しています。

自動運転株は今、買いなのか?

最後に私の見立てです。自動運転タクシーは間違いなく来る技術ですが、「1年で一気に普及」は早すぎると考えています。理由は、日本はルール変更への抵抗が強く、変化で損をする人が必ず出るから。タクシー業界がライドシェアを避けたい分、自動運転タクシーは受け入れられやすいという見方もありますが、それでも私は4〜5年計画だと見ています。

思い出してほしいのがEVです。テスラが出てきた時、「これからは電気自動車だ」とトヨタも日産もホンダも一斉に参入を宣言しました。では今、街にどれだけEVが走っているでしょうか。充電インフラも整備体制も追いつかず、まだ「物好き」の乗り物です。新技術のニュースが出た瞬間に相場が織り込むスピードと、実際に社会が変わるスピードは別物だということです。

だから、自動運転という「テーマ」に飛び乗るのではなく、ニュースを起点にした連想ゲームで銘柄を探してください。過言さんが8月に勝った銀行株は、まさにその成功例でした。「日銀の利上げ観測 → 金利上昇で銀行の利ざやが改善 → 中でも貸出比率の高い銀行に直撃」と連想し、ファンダメンタルズとテクニカルを両方見て入った結果、+14.9%(約23万円)。自動運転株の「風で買う」トレードとの違いは明らかです。

まとめ

  • Waymo×GO×日本交通の合意で自動運転タクシーは2027年に日本上陸へ。ただし関連株は「予想で買われ、事実で売られた」
  • 円安でもトヨタ株が上がらないのは、200日移動平均線に跳ね返されていることと、夏場の一時的な円高が逆風だったから
  • トレードで資産を増やす鍵は勝率ではなくリスクリワード(マネトレ基準は2:1)。ルールを決め、データを取り、シミュレーションする
  • 自動運転の本格普及は4〜5年計画。テーマに飛び乗らず、ニュースからの連想ゲームで銘柄を探す

その上で、私たちが今日からできることは3つです。

  1. 損切りのルールを先に決める。利確のルールだけでは資産は守れない
  2. 「いいニュース」が出た瞬間に買わない。情報がいつから出ていたかを確認し、誰が売る側に回るかを考える
  3. 勝率とリスクリワードを自分の数字で把握する。100回トレードするか、AIにバックテストさせる

もちろん過去の実績は将来のパフォーマンスを担保するものではございません。本記事は特定銘柄の購入を推奨するものではなく、投資は自己責任でお願いします。

動画では実際のチャートを見ながら、過言さんとのやり取りも含めて解説していますので、ぜひこちらもご覧ください。

「金利が上がる」というニュース1本から、銀行の利ざや改善、貸出比率の高い銀行、そして具体的な銘柄まで1本の線でたどり着く。この「連想ゲーム」ができるようになると、テーマに飛び乗らなくても勝てる銘柄が見つかるようになります。

私が学長を務めるマネトレ大学では、金融知識ゼロだった大学生が米国大手証券会社に入社し学んだ金融知識、ルーティンワークを集約した金融特化型の教育研修を行っています。無料の勉強会「元ゴールドマン・サックス証券 尾崎邦明式 資産10倍ロードマップ」の参加者には、電子書籍「高速資産形成大全」をプレゼントしています。まずはYOUTUBEからご登録ください。

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プロフィール

こくチーズプロフィール

・幼少期よりヨーロッパ、アジアを中心に海外を周る。


・京都大学で建築のデザインを学び、図面制作事業(現Architech株式会社)を設立。


・首席で卒業後ゴールドマンサックス証券の当時最先端であるアジア株アルゴトレーダーとして勤務。1日に数100億円もの取引をさばく。


・2020年に独立後、株、為替、不動産、太陽光、マイニング、海外信託、ヘッジファンドなど様々な投資を行いながら法人向け運用&節税、個人向け資産形成&資産運用コンサルティング業を行う。


・関西と関東で教育の先生としても活躍。


・海外の金融の世界を見てきたならではの情報と分析をたまにブログに投稿している。

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